CREATIVE COOKING COLUMN
メタボレスクッキングでメタボリックを改善する方法
メタボリックシンドロームの改善に運動を進めておられる例は多い。
しかし、運動は毎日続けられなければ、意味が無く、1週間に1度や月間に2~3回のゴルフでは大きな効果は期待できないし、フィットネス倶楽部は、盛んであるが、平均して若い層に多く、毎日継続は費用がかさむ。
また、食べることは、毎日であり、今では健康によいとされている魚よりも畜産の肉類が量販店では安く手に入り、惣菜の多くが出来合いで比較的安く手に入る。
食べているカロリーを抑えることは、かなり自主的に計画し、料理する以外に方法がなく、意外に難しい。
メタボレスクッキングとは、そのような実現が難しいメタボリックシンドロームの食事療法を、健康的かつ簡単でおいしいな調理方法で、日々楽しく食べて、実現する方法である。
■食品とカロリー
メタボリックシンドロームの原因は摂取カロリーに対して、消費するカロリーが少なく、カロリーが中性脂肪として、内臓に蓄積したことが原因である。従来の主食の米食の量を幾分減少させてもカロリーの高い動物性の主菜の量が多くなり、野菜などの副菜が減少しトータル的に、満腹感で贅沢感は満たされているが、過剰なカロリーの摂取が続いている。
カロリー計算のベースを5訂の数値から割り出し、一つの目安にすると摂取過剰が解りやすい。
体重に対して必要なカロリーは、個人差や年齢差、男女差があるが、大ざっぱには、28kcal/kg、60kgの人は1680kcalが必要な1日のカロリーになる。女性の平均的な体重50kg場合は、1400kcalである。体重80kgでは2240kcalになるが、身長から割り出した理想体重が必要であり、減量ではその理想体重に摂取カロリーを近づけていく。
※以下のカロリー計算は、5訂から算出しており、食材の品質、加工、調理の方法によっ ても変化する。
ご飯お茶飯に軽く1杯は約150g、カロリーは252kcal、3食3杯では、756kcalになる。
牛肉のかたロース、脂肪部が少ない肉で100gを夕食に食べると400kcal、お昼に塩さばの焼き物を100gを食べると270kcal、これだけを合計すると既に1.428kcalになる。
お茶碗やお皿に盛り付けられた量を見ると普通の量であり、食べ過ぎには見えないが、女性の体重50kgの人では、既にカロリーはオーバーしている。1日に必要とされている野菜の量350gは約100kcalになり、スープやみそ汁、漬け物を加えると直ぐに100kcalは増加する。
ビール1缶350ccで145kcal、アイスクリームが食べたくなると200kcal。全てカロリーオーバーである。
朝夕を和食、昼は中華のラーメンとご飯になるとカロリーオーバーだけではなく、塩分摂取が多くなる。中華麺は麺の加工に平均して2gの塩が必要であり、中華料理は多くの油脂を利用する。中華料理には平均して10gの植物油を利用する。植物油の10gは、それだけで90kcalになる。ラーメンの出汁には動物性の脂肪と塩分が多い。麺のカロリーが平均して280kcal、チャシューが200kcal以上、軽く500kcalは越えていく。
インスタントのラーメンも多くは1カップ、400kcalカロリーは越えており、塩分の濃度も高い。1日に必要な半分以上のカロリーと塩分が入っている場合がある。
ポテトチップは500kcal/100g、1日に必要な1/3のカロリーになっている。
「美味しいそう」そんな誘惑は多くがカロリーオーバーと見ると良い。
多くの方々が普通に食べているつもりでもカロリー計算をするとカロリーオーバーになっていることが解りやすい。1食には出来るだけ多くの食材を入れることが大切であるが、少し油断するとカロリーオーバーになりやすい。ご飯を減らすと如何にもひもじい感じがする。
カロリーの多い食材は脂肪の多い食材である。カリット、さくさく感の脂肪にはトランス脂肪酸の含有量が多い。日本では基準が無いが米国では基準値を決定している。
脂肪は量に対して9倍、タンパク質と炭水化物は平均して約4倍がカロリー計算の基になる。5訂では、100gに対する和牛のかたロースは411kcalサーロイン、498kcal、輸入かたロース240kcal、サーロイン298kcal、豚ロース263kcal、バラ386kcal、鶏むね244cal、
炊飯のご飯は168kcal、白身の魚100~150kcal、青い魚150~200kcal、和牛の美味しそうな肉は100gでご飯2杯のカロリーに近い。ハンバーガーなどに利用するヒキ肉のカロリーは220kcalご飯よりもカロリーは高い。
食材に含まれる脂肪とタンパク質、炭水化物の比率に一定の傾向がある。
○脂肪とタンパク質が多い食材: 家畜の肉類、魚類、乳製品、卵
○脂肪、タンパク質、炭水化物の3つが多い食材:種子類、豆類
○タンパク質と炭水化物が等量の食材: 乾燥した藻類、茸類、
○タンパク質の多い食材: いか、タコ、海老、ホタテ貝、蟹
○炭水化物が多い食材: 雑穀類、野菜類、芋類、果実類
これまでの食事ではタンパク質、炭水化物、脂肪の摂取する目安は、タンパク質15~20%、炭水化物、50~60%、脂肪20~35%とされていた。
■メタボレスクッキングの課題
脂肪と炭水化物を如何にして減らすかがメタポリックシンドロームの課題である。
最近の指導ではカロリーオーバーは運動によって、解消する事を進めている。
体重60kgの人が約1時間早足で歩くと約200kcalの消耗とされており、エヤロビックダンス30分で100kcalの消耗とされている。食べる時のカロリーオーバーは、アイスクリーム1パックを5分で200カロリーが摂取され、ステーキ肉になると簡単に500カロリーはオーバーする、運動でカロリーを消耗することは、それ程簡単ではない、毎日になると厳しい課題である。
食べる習慣の重要性が改めて認識できる。
日々の調理は、安く、美味しく、調理が簡単な食材が求められている。
しかし、カロリーを抑えるために脂肪の摂取を少なくするとタンパク質の摂取量も低下する場合が多い。
タンパク質を一定量摂取する事は健康を維持するには欠かせなく、タンパク質が多い食材はアミノ酸スコアーの高い食材が多く、ミネラル、ビタミン類、微量栄養素の含有量も多く共に欠かせない栄養素である。
ミネラルやビタミン類の含有量は個々の食材によって違いが大きく、多くの食材を利用することを進めているのは、食材の種類を多く調理することから摂取バランスを補う方法としてである。
これまで問題を指摘してきたことは、食品表示には記載されてはいない、農産物の食品表示ではトレーサビリティによって安全を確認できるとして報道されていたが、現在の表示の内容では実際はそれ程大きな意味が無い。
断っておくが、ダイエットやメタボリックシンドロームの改善には、これでなければいけない、この方法以外ないとか、これを食べてはいけない等の、決まりや形式、方程式も存在しない。10日間を目途にしたダイエット及びメタボリックシンドロームを改善する食事は何百種類の調理から組み合わせでバランス良く摂取する。
決まりごとが多いことは続かない。
減量には日々の運動を進められているが、毎日4kmの運動を1年間も続けられる人は、意外にも少ない。
誰でも続けられる改善方法は、適当におおらかに、簡単に、楽しく、散歩の途中で朝のモーニングコーヒーの会話を楽しんでいる人に多い。
5訂のカロリー計算を見て、メタポリックの改善料理を工夫するにも、よほど数字が好きな人でないと続けることは難しい。
簡単に、早く、そして経済的にも安く、美味しくできる、ダイエットの方法が求められている。多くの人は日々の料理を工夫するだけでも大変である。
メタポリックシンドロームに合わせたメニューを新たに作ることは良い工夫が必要であり、継続させることは厳しい。
調理が嫌になる理由には、
・美味しく出来ない、
・美味く調理するメニューの持ち合わせが少ない
・前処理に時間が掛かる、
・メニューを考えるのが大変、
・買い物の時間がない、
・高い買い物をした割りに美味しくできない、
・調理時間が長く掛かる、
・後かたづけが大変
・夏は、台所が暑くなり熱気で嫌になる
・冬は水が冷たく洗い物が大変、
・洗い物で手が荒れる
それには、新しい調理の考え方、工夫が必要である。
気になること、質問なんでも歓迎!お待ちしています!