CREATIVE COOKING COLUMN
糖尿病、人口透析とその先
■増え続ける糖尿病
2000年12月に「野菜が糖尿病をひきおこす」の出版のために人工透析の実態調査を行っていた。1998年から全腎協や各地の患者会、病院を見学し、その後も定期的に訪問を続けている。現在、糖尿病の患者数、境界域を入れると1500万人とも云われており、ますます人工透析患者は増加する可能性が高い。
出版時の1999年よりも2006年には約5万人以上に増加している。
メタボリックシンドロームの一つの疾患、血糖値が高いまま放置していたことが原因である。
■日本経済をゆるがす糖尿病
悲惨な事に、糖尿病から人工透析が必要な状態になると多くの患者の余命は、4~5年と短命になる。4~5年の間は、一週間に2~3回の人工透析の治療を継続し続けて生命を保つ。透析治療後、多くの場合は帰宅時に誰かの介護を必要とする。高齢になれば、間違いなく介護なしでは、帰宅出来ない。
人工透析が必要になると完治し健康な状態に回復する道は現在の医学では完全に閉ざされている。
人工透析は第一級の身体障害となり個人の治療費負担は少ないが、国家の負担は大きく、企業の健康保険組合、国保の赤字の大きな要因でもある。既に医療費、障害者年金を入れるとその費用は2兆円は超えている。高額医療のしわ寄せは、病院と患者の両方に見られ、病院は採算の限界に、患者は疾患に耐えられる限界に近い治療を受けている。
糖尿病とその予備軍の多さは、一向に改善されておらず、予防医学の脆弱さを浮き彫りにしている。
糖尿病も薬による治療ではなく、予防医学、食事から改善が求められているが、食材を根本的に見直し、調理方法から効果的な基礎栄養成分の含有率を高め、摂取しなければ、改善への道のりは遠い。
厚生労働省がこれまで進めてきた食事からの予防を根本的に見直さなければ、この疾患の減少は見られない。
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